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LTVとは?

LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)とは、1社の顧客が取引を始めてから終えるまでの間に、自社にもたらす利益の合計のことです。代表的な計算式は「平均の年間取引額 × 粗利率 × 平均の取引継続年数」です。 売上ではなく粗利で計算すると、獲得や維持にかけられる費用の上限を考える材料になります。 B2Bでは、追加の発注や消耗品・保守の取引が続くことで、初回の取引額よりLTVが大きくなる場合があります。LTVは、新規顧客の獲得コストであるCACと比べて、獲得にかけた費用が見合っているかを判断するために使います。既存顧客との取引を伸ばす施策の効果を測る指標にもなります。

LTVに関する記事・資料

LTVに関連する記事2件。

形式

LTVが必要になる課題

  • 新規1社の獲得にいくらまでかけてよいかを経営に聞かれ、根拠のある金額を答えられない
  • 初回の受注額だけで施策を評価し、2年目以降も取引が続く顧客を獲れている施策まで止めてしまう
  • 既存顧客への追加の提案(保守・消耗品・補修部品)に、どこまで手をかけるべきか決められない

LTVを構成する要素

LTVは、次の3つの数字の掛け算で決まります。

要素中身見るデータ
年間取引額1社が1年に発注する金額。初回の受注に加え、保守・消耗品・補修部品・リピートの受注を含める経理の取引先ごとの売上の明細
粗利率取引額のうち、粗利が占める割合経理・財務の原価のデータ
継続年数取引が始まってから止まるまでの年数受注データ(2年目・3年目も取引がある割合)

LTVには、売上で出す方法と粗利で出す方法があります。

種類出し方使いどころ
売上ベース年間取引額 × 継続年数顧客の規模を比べるとき
粗利ベース年間取引額 × 粗利率 × 継続年数獲得コストの上限や投資の判断に使うとき

獲得にかけてよい費用と比べるときは、粗利ベースを使います。売上ベースのままCACと比べると、原価の分だけ採算を高く見積もることになるためです。

計算式・判定基準

BtoBで受注ごとに取引する事業では、年単位でまとめる式が扱いやすくなります。

LTV(粗利ベース)= 年間取引額 × 粗利率 × 継続年数

事業の形によって、使う式が変わります。

出し方式向いている事業
年間取引額ベース年間取引額 × 粗利率 × 継続年数受注ごとに取引するBtoB(部品・設備・保守など)
購入回数ベース平均購入単価 × 年間の購入回数 × 粗利率 × 継続年数購入の回数を数えやすい事業
解約率ベース1か月の粗利 ÷ 1か月の解約率月額課金の事業

計算例は次のとおりです。

  • 新規顧客1社の年間取引額:250万円
  • 粗利率:40%
  • 継続年数:5年

1社の年間粗利は100万円(250万円 × 40%)、LTVは500万円(100万円 × 5年)です。

計算するときは、次の2点に注意します。

  • 年間取引額と継続年数は、直近数年に新規で入った顧客の実績から出す。既存顧客全体の平均を使うと、長く続いて取引額が大きくなった顧客に引っ張られ、新規の顧客には届かない高い数字になる
  • 継続年数は見込みの数字なので、LTVは将来の粗利の目安として扱う。2年目・3年目の取引の実績が出たら、その数字に置き換える

似た用語との違い

用語意味LTVとの違い
CAC新規顧客1社の獲得にかかった費用LTVは1社から得る粗利の合計、CACはそれを得るためにかけた費用。2つを並べて、獲得の採算を見る
CAC回収期間CACを、1社の1か月の粗利で取り返すのにかかる月数LTVは取引が続く年数の見込みに左右される。回収期間は、かけた費用が何か月で戻るかを示す
顧客単価1回、または1年あたりの取引額LTVは、継続年数まで含めた取引の合計
ROI投資額に対して得た利益の割合ROIは施策や投資全体の効率、LTVは顧客1社あたりの価値

LTVとCACを使うと、新規1社の獲得にかけてよい費用の上限を決められます。

  • 獲得コストの上限 = 1社の年間粗利 × 取り返す年数
  • 取り返す年数をLTVの継続年数と同じにすると、上限はLTVと同じ額になる

上の例なら、1.5年で取り返す場合の上限は150万円、5年で取り返す場合は500万円(LTVと同額)です。LTVは取引が続く年数の見込みに左右されるため、上限は、経営と決めた取り返す年数で置くのが扱いやすい方法です。

関連用語

  • CAC:新規顧客1社の獲得にかかった費用。LTVと並べて採算を見る
  • CAC回収期間:獲得にかけた費用を、1社の粗利で何か月で取り返せるかを示す
  • ユニットエコノミクス:顧客1社あたりの採算。LTVとCACの関係で表す
  • CPL:リード1件あたりの獲得費用。CACの上限から、許容できるCPLを逆算できる
  • ROI:投資に対して得た利益の割合。施策全体の投資効果を見るときに使う

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