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営業がマーケのリードを後回しにするのはなぜ?|マーケ側の目標と成果の数え方で営業の協力を引き出す

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目次

マーケから渡したリードに営業がなかなか連絡せず、何度お願いしても動きが変わらないことがあります。営業の目標や評価は営業部長が決めるもので、マーケが手を入れられる場所ではありません。

この記事では、マーケ側の目標、受注の数え方、営業への見返りを設計して、営業の協力を引き出す手順を解説します。

📌この記事でわかること
  • 営業がマーケ経由のリードを後回しにする理由と、マーケ側で直すところ
  • マーケの目標を営業の受注目標にそろえる方法と、成果を取り合わない受注の数え方
  • 部とメンバーに分けたマーケの目標の書き方と、インセンティブの作り方

結論:営業の協力は、マーケ側の目標と成果の扱い方で引き出す

営業の協力を得るためにマーケが動かせるのは、自分の部の目標と、営業に渡すもの・返すものの中身です。営業が動くかどうかは、マーケ経由のリードに対応することが、営業にとって得か損かで決まります。マーケ側で決めることは、次の5つです。

決めること中身
マーケの部の目標営業部の受注目標のうち、マーケ経由で作る分を担い、営業が受け取ったリードの数と商談数で追う
受注の数え方マーケ経由の受注は営業の実績から引かず、マーケは「関わった受注」として内訳で数える
マーケのメンバーの個人目標リードの質や渡し方の改善など、本人が動かせる行動
営業への見返り営業の手間が減る渡し方と、営業の名前で見える成果
見直しの場月に1回、マーケの数字を営業部長に報告し、困りごとを聞く

どれも、営業の目標や評価には手を付けずに決められます。

営業がマーケのリードを後回しにするのは、評価の仕組みのため

営業がマーケ経由のリードを後回しにするのは、やる気の問題とは限りません。いまの評価の仕組みのもとで、筋の通った動き方をした結果であることが多くあります。

営業個人の評価は、受注額や受注件数で決まる会社が多いでしょう。マーケ経由のリードは検討の段階が浅く、受注までに時間がかかりがちです。期末までに締まる案件を優先すれば、マーケ経由のリードは自然と後ろに回ります。

営業の評価は変えられない前提に立つと、見直すべきはマーケ側の設計です。マーケの目標や成果の扱い方が、営業の負担や損を増やしていることがあります。

マーケ側の設計営業から見えること直すところ
マーケの目標がリード数対応しきれない量が届き、受注に遠いリードも混ざる部の目標を、営業が受け取った数に置く
マーケ経由の受注を「マーケの成果」として切り分けて報告する協力するほど、自分の実績が小さく見える営業の実績から引かず、内訳で示す
商談にならなかった理由を聞くだけで、使い道を返さない記録がただの手間になる施策に使った結果を返す

見落とされやすいのが、2つめの成果の取り合いです。マーケ部の成果を経営陣に示そうとして、マーケ経由の受注を営業の実績から切り分けると、営業にとっては協力するほど損な形になります。部の役割を決める段階で、成果の数え方まで考えておくのが安全です。

参考記事:マーケティング部の役割は誰が決める?|営業の下請けにしない、役割分担と組織図の決め方

営業の協力を引き出す4つの手順

手順は、結論の表の上から順に、部の目標からメンバーの個人目標、営業とのやりとりへと決めていきます。

Step1:マーケの目標を、営業部の受注目標の一部としてそろえる

最初に、営業部がすでに持っている受注目標を確かめ、そのうちマーケ経由で作る分を、マーケの部の目標にします。営業部の目標はそのまま使い、マーケはその一部を担う形にするのがポイントです。目標が同じ数字につながっていれば、マーケの成果がそのまま営業部の達成に効くことが、営業部長にも伝わります。

マーケ経由で作る分は、売上目標から逆算します。KPI目標値の決め方|売上目標から商談数・リード数を逆算し、根拠を説明する方法 で解説しています。

Step2:受注の数え方を決め、出どころを固定する

マーケ経由の受注は、営業の実績から引きません。マーケは「関わった受注」として、内訳で数えます。経営陣への報告では、全社の受注を1つの表にし、「うちマーケ経由」を内訳として示します。全社の合計は営業の実績と一致するので、数字が二重になる心配もありません。

この記事でいう「マーケ経由」は、マーケが獲得して営業に渡したリードから生まれた受注のことです。リードの出どころは、最初に記録した時点で固定します。あとから付け替えられる状態だと、数字の取り合いがかえって起きやすくなります。

Step3:部の目標は営業が受け取った数と商談数で追い、メンバーの個人目標には行動を置く

マーケの部の目標をリード数にすると、営業が対応しきれない量が増え、受注に遠いリードも混ざります。そこで、部の目標は、営業が受け取ったリードの数と、そこから生まれた商談数で追います。

商談数は、営業の対応スピードや商談化の基準にも左右され、マーケだけではコントロールしきれない数字です。この数字をメンバー個人の評価に機械的に結びつけると、メンバーは確実に届く低い目標を置くようになります。メンバーの個人目標には、リードの質や渡し方の改善など、本人が動かせる行動を置き、数字は部の達成度として追います。

個人目標の中身を変えるときは、期初の目標設定に間に合うよう、人事に相談しておきます。評価制度そのものは変えず、目標シートに書く中身を変えるだけなら、期の途中でなければ進めやすくなります。

Step4:渡すものと返すものを整え、月1回営業部長に報告する

営業に渡すときは、リードが見たページや資料、問い合わせの内容をまとめて添えます。商談の準備にかかる手間が減ることが、営業にとっていちばんわかりやすい見返りです。

営業から聞いた失注の理由で、リードの条件や施策を直したら、その結果を営業に返します。理由がどう使われたかが返ってこないと、営業にとって記録は手間でしかなくなります。

月に1回は、マーケの数字を営業部長に報告し、困りごとを聞きます。営業から出た困りごとは、マーケの渡し方や施策を直す材料にします。

マーケの目標の書き方

マーケの目標は、自社で運用している目標管理の仕組みに合わせて書き方を整理します。

会社の仕組みマーケの目標の書き方気をつけること
OKRを運用しているObjective:営業部の受注目標への貢献/Key Results:営業が受け取った数、商談数OKRは評価・処遇と切り離して運用するのが原則です。日々の業務に追われて後回しにならないよう、月1回の報告でKRの進捗を必ず確認します
目標管理の仕組みがない(または評価と直結している)部の目標:営業が受け取った数、商談数/個人目標:リードの質や渡し方のプロセス改善個人の評価に数字を直接連動させると目標が保守化するため、個人には「渡し方の改善」などコントロールできる行動を置き、数字は部の達成度として追います

インセンティブは、報奨金より「誰の成果として見えるか」で設計する

営業への報奨金は、マーケが決めるものではありません。マーケが用意できるインセンティブは、営業の協力が社内で見える形にすることです。

  • 月次の報告で、マーケ経由の受注を担当営業の名前とあわせて紹介する
  • 受注の事例を社内で共有するとき、担当営業の工夫を中心に書く
  • 営業の声で施策を直したら、「〇〇さんの意見で変えました」と伝える

マーケのメンバーへのインセンティブも同じ考え方で作ります。リードの数でほめると、メンバーは量を追うようになります。営業から「このリードはよかった」と言われた件を、会議で紹介するほうが、営業に喜ばれるリードを探す動きにつながります。

営業部長に説明するときの一文

  • 「マーケの目標は、営業部の受注目標のうち、マーケ経由で作る分にそろえました。受注はこれまでどおり営業のみなさんの実績で、マーケは関わった件数を内訳で報告します。」
  • 「マーケの部の目標は、営業のみなさんが受け取ったリードの数に置きます。対応しきれない量を渡さないための決め方です。」

まとめ

営業の協力は、営業の評価に手を入れるより、マーケ側の目標と成果の扱い方を変えたほうが得られます。マーケの部の目標は営業部の受注目標にそろえて営業が受け取った数で追い、メンバーには動かせる行動を置きます。受注は営業の実績から引かずに内訳で数えます。インセンティブは、営業の協力が誰の成果として見えるかから考えます。

よくある質問

Q1.マーケと営業の連携がうまくいかない、いちばんの原因は何ですか?

A1.多くは、マーケ側の目標や成果の扱い方が、営業の負担や損を増やしていることです。営業の評価は営業部の事情で決まるため、マーケが変えられる側から直します。部の目標を、リード数から営業が受け取った数に置き換えることから始めてください。

Q2.マーケ経由の受注をマーケの成果として報告すると、何がまずいのですか?

A2.営業の実績から切り分けると、営業にとっては協力するほど自分の実績が小さく見えるからです。受注は営業の実績のまま、全社の受注の表に「うちマーケ経由」を内訳で示せば、マーケの貢献も伝わります。

Q3.営業の目標に、マーケ経由のリードへの対応を入れてもらうべきですか?

A3.マーケから提案することではありません。営業の目標は、営業部長が営業部の事情をふまえて決めるものです。営業部長から相談されたときに、渡した件数や商談になった件数を材料として出せるよう、マーケ側で記録しておきます。

Q4.マーケが1〜2名の小さなチームでも、ここまで決める必要がありますか?

A4.小さなチームでも、受注の数え方と、営業が受け取った数を部の目標にすることは決めておきます。人数が少ないほど、営業の協力が止まったときの影響が大きいからです。メンバーの個人目標まで手が回らなければ、部の目標と月1回の報告から始めます。

この記事の執筆者

coconeco
coconecoLead Manager

デジタルマーケティング立ち上げ・運用設計責任者

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